「野ブタ。をプロデュース」第三話

 これが、かなりおもしろいのです。どんどんおもしろくなる。
 マイブームの亀君ももちろんいいのですが、昨日は初めてPくんもいいじゃん、と思ってしまった。
 まったく荒唐無稽な話を扱っていながら、虚構とリアリティ(もちろん作られた)の接点をうまく突いて来ていて、ストーリーの展開にもいくつも丁寧な仕掛けや意外性を散りばめてあるので、なんだか納得して最後はけっこうほろりとしてしまう。
 亀くんは、あのドラマの中で生き生きとしていて魅力的なんだけれど、昨日は、うん、Pくんがよかったね。
 あの話し方は今もって慣れないけれど、「野ぶたパワーちゅうにゅう!」や、大量の瓦をリュックに担いで修二の家(勇太郎と同じマンション☆しつこい:笑)にもちこんだり、おばかな中に、時折真剣に信子を見つめる視線が健気だったりしてさ。

 
 野ぶたがバンドーに体育館裏で勇気を振り絞って意見するところ、114で野ぶたが告白対象を、修二からなんとバンドーに変更する所、なんかやたら泣けて来てしまった(苦笑)。野ぶたは、決して修二と彰の2人に、ただ受動的にプロデュースされるばかりなんじゃない、彼女自身の力で変わって行くんだっていう、ドラマの根底のテーマを、この時点でしっかり見せられたのが気持ちよかった。すなおによし泣いてやろう!って気になったよ。もちろん、その前に、「野ぶた自身がかわらなきゃいけねえんだよ」という彰の台詞も含めて、ね。


 ラストに、お揃いの三人の手帳が入れ替わる所、うまい演出だなあって唸りました。あれ、2人で単に往還するんじゃおもしろくない。三人のが循環する、っていうのがドラマ的に勘所を突いた演出効果だよね。三者三様の人間像。彰がはさんでた、アイスキャンデーの当たり3本も何だか心あったまるし、修二の、花と水とを廻って、何度も何度も阿弥陀を繰り返した痕跡と、最後にようやくたどり着いた「花」に○をつけてる、そのでっかい字にも泣けた…。


 最後のエンディングテーマ、もうばっちり唱えちゃいます、私(笑)。豚のCGも可愛いけれど、あの2人が踊ってくれたらもっと良いんだけどねえ。はい、ならぬ相談。
 でも、ほんとこのドラマ、かなりおもしろい!