29日昼夜「球描く潮」*1&いきなり9月

 昨日(31日)こっちに戻って来ました。怒濤にいろいろぶんぶん振り回された暑い東京でした。
 帰った昨夜は、仕事の打ち合わせ兼飲み会が早くからセッティングされていて帰宅はもちろん午前様。今日は、二日留守をした分溜まった仕事をこなしてるうちに時間ばかり経ってます。
 「きゅうかくうしお vol.0」の感想、描こう、いや書こうとは思ってるんだけれど、なかなか簡単にはいきません。というか、ひねくれ者……いや逆か、単純なのか……なもんで、すごい!!という問答無用の感動と同時に、ちょっと色々と苦めの後味が残ったりしてるんで、整理に時間がかかりそうです(笑)。改めて書くとは思うけれど、いまは初発の感想のみを……。
 ともかく、辻本さんはすごかった。身体、ダンスだけであれだけ人を吸引する力強さ。これはもう圧倒的でした。昼間に一緒に見た友人は、辻本さんの身体表現に今まで見たことのないものを見た!と興奮してたなあ。
 一つ感じたのは、昼間は、トマトのところの長台詞をモリヤマミライが語り上げた回だったんだけれど、そう、確かにモリヤマミライとしては、淡々と感情を込めずに語っていたとは思う、それでも、強い台詞、声の響きだけで時空を形成する言語力というか、そんなこんながやはり凄まじく、ダンスとは別空間についつい引きずり込まれてしまいました。なんとなく、そこで流れが止まったような感もあったかな。いや、ついつい聞き入ってしまうこっちがパブロフの犬だったのかもしれないけれどね。でも、友人もそう言ってたからなあ、「やっぱ彼の台詞力は反則だね」って(笑)。
 夜の公演を見て、あの長台詞部分も全体の一コマ、一欠片でしかないことには気づいたけれど、そうじゃなかったら(昼間のままだったら)、あれが作品のメインテーマなのかしら?と錯覚する程の、さすが役者モリヤマミライの台詞力でした。あの公演では却ってその台詞力は邪魔だったかもね(苦笑)。夜の、辻本さんの木訥とした語り(効果音的な…)の方が良かったな。身体表現としては辻本さんのダイナミクス部分がより際立って感じられた……。つまり、ダンスの辻本、台詞の未來、て感じに2項に分かたれてしまう感じ。いや、即興ダンスで構築されているから、そんな巡り合わせも面白いんだけれども、ね。
 そんな(?)辻本さんに、完全に任せて踊る(名実共に身を委ねる)未來氏の姿は、或る意味とても新鮮でした。だって、今まで見たダンス主体のパフォーマンスは、やっぱり森山未來が全体を牽引し、舞台を支配するプリンシパルだったので……。未來さんを自在に手のひらの上で転がすように誘導する辻本さんの表現力と、それに心地良く身を委ね、まるでプリマのように、その肢体を辻本さんに絡ませている未來氏は、とんでもなく美しかった、のです……。
 ほんとうに辻本さん、ありがとうございました。
 と、書き出すと、ポロポロ続いてしまうんだけれど、そんなこんな、あれやこれやの思い、また改めて心を整理して、書けるかな?だめかも?いやいやいや……。