『週刊文春』2010年3月25日号

 p.146「阿川佐和子のこの人に会いたい」
 阿川さんは聞き上手だ。語り慣れた内容から始まったせいか、最後まで結構よどみなくおしゃべりしておられます。相槌も上手いな〜阿川さん、さすが。
 自分を客観視する視点が随所に現れてますね。自己の「閉じ開きが極端」という辺りは、特にそれが感じられる。そして、フレッド・アステアジーン・ケリー論も、踊る人間としての視覚が明瞭で、とてもおもしろかった。
 やっぱりこの人は、頭のてっぺんから爪の先まで表現する側の人なんだな。
 「芝居をやってる一時間半」。『変身』ですね(笑)。以前、『血の婚礼』が始まる前のインタビューで、一般的な舞台論を語りながら「(舞台とは)2時間というスパンの中で……」みたいなこと語ってて、ああ次の舞台は2時間なんだろうな〜〜って思ってたらホントに2時間だった♪
 この人は、常に眼前にある舞台が「すべて」、なんだろうな。そこに夢中になっちゃうんでしょうね。