大友良英さんメッセージ@「その街のこども」

 番組HPのコメント欄に、大友さんのメッセージがアップされました。

 こんな一視聴者でさえ、あの番組を通じて味わった、今まで経験したことのない感動やら衝動やら、あれやこれやの名付けがたい様々な思いにぶんぶん振り回されてるんですものね。あの作品に心血を注ぎ、作品の完成に向けて闘って来られた方々の想いの大きさは、もはや想像を絶するものがあります。ただただ、私なんかは感謝するのみです……。

 放送当日、放送が終わった直後に、未來さんからも電話が有ったとのこと。放映の時間を経て、彼がどんな思いでいたのか。大友さんの語り口では、充実感溢れるものだったんだろうな……。今回ほど、彼の肉声が聞きたいと思ったことも、今までに感じがしますよ…。
  
 最近は、「その街のこども」、映像はもうすっかり頭に入っているので、テレビの前に布を垂らして、音だけで聞いていることが多いです。ドラムやパーカッションや、ストリングスやら、それ以外の得体の知れない音の数々。それらが人の呼吸のように台詞の合間に入り込んでいるのがわかります。まるで、第四、第五の登場人物のように雄弁な音楽。
 
 本当に、この作品は他のドラマとは全く違う。
 人間の命と時間そのものを描き出している。このような作品では、演じる人間の生き様そのものが出てしまう。本当にその通り。
 そこであぶり出された、役柄と役者としての自分を解け合わせた、森山未來、そして佐藤江梨子という演者。この二人の役者に人間としての魅力があるのは本当につくづくわかった。それに加えて、この魅力と存在感を十二分に活かした脚本と演出、それらを総合して、ここまで愛おしいキャラクターとして作り上げて、そして、この作品に大きな普遍性を、彼らの視線と言葉と歩く姿そのものからあぶり出したスタッフの底力……。
 
 ああもう、考えるととめどがなくなる。

 大友さんのメッセージに続いて、きっと未來さんやサトエリちゃんのメッセージもアップされるんでしょうね。未來さん自身の肉声、とても聞きたい。何度もいろんな形でいいので、いろいろ語って欲しい、とも思います。きっと一度では語り尽くせないに違いないだろな…と思ったりするのですよ。