「ネジと紙幣」根岸季衣さんメッセージ

 こちら!
 http://mv-theatrix.eplus2.jp/article/125492047.html

 血の婚礼での、義理の母。
 「土地」に生きる、運命を甘んじて受け入れるしかない女性達の中にあって、裏表無くカラリとした言動で何とか前へ進もうとした義理の母。涙は枕の上で流す母。あの、キリリとした根岸さんの姿が蘇ります。
 そっか、今度は実の母か…。

 歌舞伎の「女殺」では、実母と与兵衛との場面は、一番の泣かせどころだったけれど、ここではどうなるんでしょう。どうしようもない息子なんだけれど、愛さずにいられない母。そして母の前では我が儘ながらも憐れで可愛くなってしまう与兵衛。その、人間としての愛らしさと、行為としての極悪非道ぶりが、母を通した視界の中では境界が無くなって、人間の哀しさがいっそう強調される…。近松世話物の真骨頂でした。

 倉持さんの本が、この根岸〜未來母子を、どんな風に料理して本気の勝負をさせるのか。
 がぜん、楽しみです!
 根岸さんの胸を借りて、またまた突っ走る「行人」。そろそろ始動なのかな? がんばれー!!