『僕たちの戦争』雑感

 吾一のこと,ダラダラ考えてて,ふと思い出したこと。

 「はなまるカフェ」に登場した未來さん,「収穫」の一つ,ウェットスーツの解説をしながら,「主人公はダイバーをやってて…」って言ってましたよね。
 それ見ながら,あれ?原作でサーファーだった健太,ドラマではダイバー設定なのかな?なんて思ってたんだけど,放映見たら,ダイバーじゃなかったですね(笑)。原作通り,やっぱりサーファーでしたよ。うふふ。
 きっと,自分の肉体もこころもがガツンとしみじみと経験したことのみを,血肉にして骨にしていく未來さんの中では,主人公は間違いなくダイバーだったんでしょう。宮古島や茨城の海中で,たった一人で泳ぐ吾一,その水中の泳ぎといったら,美しくて力強くて自由自在で,惚れ惚れと息を呑んで見とれてしまいましたもん…。並大抵のダイバーも真っ青!のおよぎだったんじゃないですか?などと思ったり…。 
 あんな安定して美しく力強い泳ぎの前では,そりゃあもう,スタント使わないで彼に全部託そう!って以外に,答えはないですよね。大自然の中に飛び込んでの危険と隣り合わせの水中撮影,彼を信じ彼の力に賭けたスタッフ,それに見事に応えて全行程を一人で泳ぎ切った未來さん…。彼自身にとっても,撮影チームにとっても,この上ない達成感をもたらしたに違いないです。
 うん,間違いなく,健太ー吾一は,未來さんにとっては立派なダイバーだったんだな…。そんなこと考えると,ほくほくとまた嬉しく幸せになるのでした。

 
 精神力も体力も人並み外れた挑戦者。若いって素晴らしいなあ!って毎度のことながら,未來さんを見てると,つくづくつくづくと思っちゃいます。年寄りじみてるとでも何とでも言ってちょうだい!ゲーテだってそう唸りながら小説書いたんだい!ってゲーテじゃないけど(笑)。
 

 ……だから,改めて思います。
 こんな若い輝かしい命、みずみずしい正義感,理想に燃えて滾る肉体,そんな光そのものの魂を、ブルドーザーでかき集めるみたいに一束にして握りつぶして地面にたたきつけて,そして戦地に注ぎ込んで殺してしまったら,絶対にいけないんだ。絶対に。