『危険なアネキ オフィシャルブック』扶桑社

危険なアネキ オフィシャルブック

 到着です。しかし、見事に、皆川兄弟のみで構成された本ですねえ。武田先生も小春さんも中村も愛ちゃんも、きれいさっぱり存在していない。寛子の手にしたお父さんの遺影なんか、ぼかしまで入ってる…なぜ?
 でもまあまあ、写真いっぱいで嬉しいです☆
 
 表紙開けて初っ端の、これ、皆川復活プロデュースの会議に2人が呼ばれたシーンかしら?また難しいしかめっ面して話を聞いてるんだ、勇太郎(笑)。アネキのそばにはやはりポンカンとばなな。
 望月さんのマンションで、アネキが勇太郎に抱きついている写真、いいですね。ストーリはともかく(苦笑)写真はいい☆
 未來さん、睫毛が長くて密集してるから、少し斜め上から撮ったショットだと、目元がほんとに綺麗です。切れ長で陰翳のある、とても魅力的な目元になるよねえ。ずるいなあ、あの睫毛…。抱きついたアネキの手を解こうと、彼女の手に添える手が、これまた表情があっていいです♪
 下宿で向かい合う姉弟の写真。未來さんの肩甲骨、翼の跡みたいだなあと、またまたイタいことを考えちゃいました(笑)。トーマの心臓も思い出したり…。あ、わかる人、ほとんどいないですよね(汗)。ごめんなさい。

 後半の、勇太郎づくしページ。しばらく研修医服で寒そうな未來さんが連続します。ほんま寒そうや。半袖の腕に、鳥肌立ってませんか?。やたらコーヒー飲んでるし。
 その後ろには、ベッドでメガネ外して天井睨んでる、なんて反則写真も…。この見開き5枚の勇太郎は、どれも苦悩する勇太郎ばかりで、え?どうなんだ?と呟きつつも、どれもがまた良い表情でね、結局ありがとうございます〜☆ってなっちゃう…、とほほ。
 最後の方の*1、ピントリッキヨでの連続ショット☆すーごくかわいいです。横顔主体だから、奇跡のとんがった鼻筋がくっきり美しく、いやあ、ため息ついちゃいます…。そんな奇跡の鼻筋のくせに、目が糸みたいに細くなって、眉は八の字で大きな口開けて笑ってるのが、むっちゃくちゃかわいら…(強制終了)。
 

 p.71の、未來さんインタビュー、なかなかおもしろいです。読ませてくれます。
 小春さんの印象が最後にかわっちゃったってのが暴露されてます(笑)。確かに、ドラマ途中のインタビューでは、小春さんくらいしか話の合う人はいない、みたいなこと語ってたことありましたよね(笑)。でも、彼女も実はボケキャラで、最終的に全員が飛び道具、それを一人で受け止めねばならなくなった、なーんて言うてはります☆。うん、確かに孤軍奮闘状態でしたね勇太郎(笑)。ほんまにご苦労様でした〜☆

 4〜5話、それと6話を越えてのターニングポイント、見ていてよくわかりましたよ。麻美ちゃんを通して、父やら家やら故郷やらが、彼の中に場所を取り戻して行く…。6話の、アネキ病気騒動で見せた勇太郎の優しさが、それ以降の、「みながわ」復興を願う気持ちや、借金返済への彼の関わり方の変化を導いている…。うーん、確かにそうだなあ…。
 こんな風に、一人の人間の成長を、じっくり考えて全体の長いスパンの中で、少しづつ変化を演技に加味していっておられたんですね。それが最後のお墓参りでの「みながわ」を飲む姿に自然に結びつくんだ…。自分の中で一人の人間をここまで消化して、身体のまん中からそれを再構築して表現する。これが児玉清さんの未來さんへの評価に繋がるのなのかも。


 いやあしかし、脚本家さん、未來さんにずいぶん助けられたんじゃありませんか?え??(と詰め寄る気迫で:苦笑)
 だって、この脚本家殿、「いいものを作るより、一時間のテレビ番組の中でどうしたらおもしろいか」なんてサラッと言っておられますもん(苦笑)*2。とすると、ドラマ全体の流れや起承転結、勇太郎の成長の軌跡なんてことは、あまり彼の関心事じゃなかった、なんてことになりませんかね?(いじわるく笑)


 やっぱり、勇太郎は、未來さんが作り上げた魅力的な青年で、その人間くささも未熟さも、未來さんが構築した人間像の、様々なステージからこぼれ出たものだったんだな。それがわかって、なんか却ってホッとしちゃった変な私です(笑)。

 
 

*1:この本、写真部分にページ数ふってないのね:苦笑

*2:インタビューp.74