そういうとー危険なアネキさん


 きのう、思いっきり悪態ついてかなりスッキリした朝を迎えたわけです。で,ふと浮かび上がった疑問一つ。


 さんざん、好き放題に「何様」発言な私ですが、もしかすると,あのドラマでへんてこりんなのはかなり局所的な現象なのでは?決して全体がぐだぐだな訳じゃないんでは?と思い始めました。まあ,その局所がかなり肝心要の場所なもんだからこちらも発火しちゃうんですが(苦笑)。
 特に,こと勇太郎の場面に関していうと、ほとんど私,変に思ったりしないのです(あ,2話の森のクマさんはちょっと勘弁してよ怒!だったけど…)。そりゃあオマエ贔屓目だろう☆というお声もあるでしょうけどね(笑)。まあ否定もできないわけではありますが、そんな中、できる限り客観的な目でちょいと考えてみやした…。

 ストーリーがいくら無理矢理な流れであっても、勇太郎まわりの演出や彼の動作の一つ一つ,よく考えられてると思いますよ。アネキに翻弄されてぐしゃぐしゃになってる勇太郎の、小さな芝居&大げさな芝居、そのどれもがうまく感情とリンクしてるし、些細な日常の凪の風景と突風とのコントラストも、勇太郎という軸をぶらさずにきちんと展開してる…。
 彼の感情を突き動かす「因子」の説得力さえ無視すれば(ま、これが問題なんだけど:苦笑)、彼の心の変化、成長の軌跡、停滞したり後戻りしたり、平凡だったり、そんなあれこれがうまくドラマの中で配置されてるし、メリハリをもって演出されてるのでは…。


例えばね*1

  • コンサートの帰り道の舞い上がって空回りしてる滑稽さ。
  • 帰宅した寛子に,僕のこと何か言ってなかった?って平静を装って聞いてしまう可愛い愚かさ。
  • あなたとは血が繋がってるんだから(ツン),なーんて大仰な言い方でしかアネキに一歩近づけない頑なさ。
  • ベッドと襖をドタバタドタバタ,おまけに一回一回ご丁寧にベッドで寝ころんで肩肘ついてみせる慌てっぷり。いくら反射神経がいいからって(笑)動揺しすぎにも程があるよ。
  • 拓未に合コン誘われて「俺はいい」って断るそっけなさ。
  • 勘違いのアネキにメモを渡され,嬉しすぎて枕に突っ伏してうぎゃ〜〜!!って雄叫んでしまう有り得ないかわいさ。
  • 屋上で,じたーっと愛ちゃんの後をついてまわる、微妙な怪しさ。
  • カラオケで,愛ちゃんと拓未とで態度が豹変する調子の良さ。
  • でも,愛ちゃんを一生懸命気遣う,オドオドした優しさ。
  • 完全に空回りで撃沈する,ああもう悲惨なつらさ…。これは,そこに到るまでにチャーミングな人物像を作り込んでなかったら,単に惨めなだけで終わりかねないギリギリさで…。
  • で,何もかも振り切って夜の街を駆け回る一途さ。 
  • 自分の心は置いてきぼりになってしまっても,「無事で良かった」って呟く思いやり…。
  • 気力を振り絞って,「二番目に好きな曲は何?」って聞くかっこよさ。
  • 田村教授に対し,苦味も酸っぱさも切なさも必死で押さえて,敬意もきちんと滲ませつつ,声なく「はい」という,不器用な誠実さ。

 ごめん、書き出すと歯止めが…(苦笑)。
 ああでも、すべて,とても心のある表現だし演出だと思った。


 未來さんの演技力というのはもちろん関わってると思うけれど、キャラの作り込みに……。勇太郎にとっての「因子」は、もしかするとかなり自由に想定されてた?

 
 …って、大して謎でも何でもない話で終わっちゃいました。ごめんなさい(笑)。
  

*1:って結局これがしたかったんだったりなんかして、いやいや…