WONDERLAND 8/12 大阪楽

大阪については今日が最後です。
ネタバレ危険で、引き続きお願いいたします。

//////////↓↓↓↓ネタバレ注意↓↓↓↓/////////////

  • やっぱり猫の頭クシャクシャ。この後の、「ゆめ」のダンス。佐竹先生、振り付け変えられましたね!相手にされず、すねてつまらなそうな猫の様子が、より象徴的に表現されてました。
  • 花園での扉の抜け穴に吸い込まれる。今日は、左手から。
  • 芋虫のトラップから逃げ出した未來さんのボロボロ状態といったら(笑)。今日は、タンクトップの左肩をずり下ろしてます。やっぱりブラウスは諸肌脱ぎ。髪の毛もとんでもなくボサボサです。おっかし〜。でも、その白い肩はもう眩し過ぎてね。えーっと、東京でもそれ絶対やってね!(笑)
  • 黒マントの男が繰るカード。その姿に怯える動作が、初日と比べてずっと激しくなっています。昨日の夜から、最後に雷に打たれたように気絶する動作も入ってます。すごい。
  • このカード、今まであまり注意してなかったのですが、今日、dariyaさんの指摘で考えてみて、そうか、はたと気づきました。なるほどね。
  • 怒りのダンス、最後にみんなにぶん殴られるところのダンス度、アップしてませんか?初日より何だかダンスの色彩が濃くなっていたような気が…。
  • 今日、改めてつくづく思ったのですが、鏡の前の、黒い影のダンス。これって本当にすごいですね。一番未來さんらしいダンスなんじゃないかと思う。操られるように、実体の有無さえおぼつかない、全く重量を感じさせない、なめらかすぎる程なめらかなダンス。彼がひとしきり舞った後に、ゆっくり舞台上に横たわる時、まるで厚みのある良質の絹が、たぷんと床に落とされるようなしなやかさだけが残る。あ、それよりもずっと軽い羅紗がゆっくり時間をかけて地上に巻き取られるようでもある…。ともかく、まさに影さながらの、存在と虚構を同時に感じさせます。すごすぎる…。これは、本当に、森山未來という人のためにあるダンスだと思いました。安川先生と宇田先生の振り付け。とんでもなく、すごい。自分以外の力に揺さぶられるように吸い込まれるように、踊りきる未來さんも、すごいです。これ、なんていうのかなあ。リズムが微妙に一定じゃない。速く始まってゆっくり収束したり、なんだろう、ところどころに、不整脈のようなアシンメトリーなリズムを感じさせる。これが、青年の葛藤と不安を象徴するんだろうし、またダンス全体に不思議な奥行きを与えている。狭間で、不規則に覚醒しておののく青年が織り込まれる…。今日は、この難しいドキドキのダンスが、時間とともに緊迫感がどんどん高まるような、素晴らしさでした…。こちらも、息を呑んで見入ってしまいました。
  • この影のダンスの緊迫感が凄かっただけに、直後に訪れる、静謐な安らぎの光の中の姿が胸を打ちます。今日は、この場面で、涙が出て来そうになりました。東京楽まで涙は取っておこうと思ってるんだけどね(苦笑)。でも、今日はかなりやばかった…です。
  • 手話のわかるるんさんが教えてくださいました。その場面で、とても素敵な言葉が彼の手から紡がれていたこと。そうか…。はい、わかりますよ…って、答えたいです…(涙)。いや、違うか…。あれは、彼が自分自身に問いかけてることばなのかもしれない…。それにしても、なんて美しい手の動き、なんて美しい「声」なんだろう…。なんて、語る指なんだろう…。そして、そのことばを紡いでいる時の、あの表情…、ボサボサの頭でまっすぐの瞳で、どこまでも清らかで……。


 来週から、とうとう東京公演ですね。
 モダンミリィダンスカンパニーの皆さん、どうぞ体調万全で、言い出しっぺ隊長の演出家さん*1と一緒に、天王洲で旋風を巻き起こして来てください。
 少ししたら、私も追いつきますけど(笑)、まずは、

 大阪でのとびっきりの感動を、本当にどうもありがとう!!
 東京まで、気をつけていってらっしゃい!!

*1:パンフに、演出森山未來、となってます。うん、名実伴う見事な演出家です!