在世界的中心呼喊愛情,in Taipei

mmooh2004-11-12

 行ってきました!「世界の中心で、愛をさけぶ」。台北市ワーナービレッジです。
 16時25分開演の第一場で見てきました。
 着いたら二カ所有るチケット売り場がともに長蛇の列、一瞬焦ったのですが、今日は「世界〜」以外にも3〜4作が同時公開されるラッシュ日で、まあ幸いというか何というか、結局けっこうゆったり席は空いてました(笑)。でも、終わって外に出ると会場前にはロープが張られたくさんの人が待っています。平日16時開演よりは、19時開演の方がまっとうな人間には優しい時間ということでしょうね。会場は、やっぱり若いカップルやグループ連れが多かったかな。男同士もけっこう見受けられました。
 で、映画ですが、久しぶりに見て何かいちいち心がひどく痛かったです。前回は、一時帰国でばたばたとして、何よりはらはら照れながらであまり泣けなかったのですが、今回は安心して泣かせて頂きました。細かな表情・動作・声の出し方、うまいですね〜、未來君。

反応は、とても良かったですよー。

 まず、可愛い2人のほほえましい仲良しっぷりは、みんなにこにこ☆☆。「デビュー?!」って声に仰天して焼きそばパンを口に押し込む朔や、バイクの2人乗り「あんまくっつくなよ!」のやり取り、渡り廊下で嬉しそうに葉書を見せっこしてクルッと龍之介らに背を向けるとこ、等々、優しげなくすくす笑いが洩れてました。夢島もね☆☆。何故か「亜紀、これすごいよ!」って大きなジュースの瓶を抱えてきた朔にも笑いが起きてました。

最初の涙がどこで来るか注意してたのですが、第一波は、亜紀をお父さんに預け、お父さんに殴り飛ばされ(あんなに転がってたんだ…)、龍之介を振り切ってビーサンを脱ぎ去り走り出した時に、一気に来ました。無我夢中で走る朔の背中に、「あき‥あき‥あきっ」心のつぶやきがかぶさり、それがどんどん大きくなる、あの場面です。あそこは字幕に殆ど意味はありませんから、あの未來くんの声にみんなやられた、ということでしょうね。号泣状態の人もいて、私も今回泣かせて頂きました。

 次は、体育館の場面。これも万国共通ですね。「おれがラジオにあんな葉書を書いたから……。だってさぁ!!」では場内静まりかえってました。その後、大沢さんの泣きながらの電話で、涙第二波。
 その後も、お祭りの中で泣く朔、結婚届の朔、この頃はずっと涙連続状態、もちろん、空港での亜紀の命がけのセリフや、朔の優しい「もう、かえろっか」〜「助けてください!」、すすり泣きで場内溢れました。

でもねえ、ちょっと驚いたのが最後のエンディングです。あれは参った。

 「瞳を閉じて」が流れ出しますよね。ふつう、台湾の人はエンディングクレジットが始まると速攻立ち上がって帰ってしまいます。今回はさすがに多くの人が席に着いたまま、じっと平井堅の歌に耳を傾けている、とそこで上る苦笑の声!え、笑う所じゃないでしょ、ここ??・・・・
 画面を見てわかりました。まるで歌詞の字幕のように流れていたのは、「瞳を閉じて」の中国語カバー曲の宣伝文句と発売日などの広告クレジットでした…。
 映画に感動して涙して、エンディングの歌詞を辿ろうとしていた彼らにはとんだ冷や水だったようで、まさに失笑状態、みんな一気に興ざめ、ばらばら立ち上がって帰ってしまいました。うーん、残念…。

  • (11/14追加)いま、台湾公式の書き込みを見てたら、エンディングの歌と同時に流れた中国語テロップには、カバー曲の宣伝以外に、もっと爆苦笑もののテロップがトップで流れたみたい。それが本当だとしたら、これはナンセンスギャグ?の世界です。今日の夜、もう一度行くので、確認してきます。
  • 見てきました。掲示板の通りでした。イントロから「朝目覚めるたびに〜」がかかるところで、それは出ました。書くのもげんなりですが、「ティッシュペーパーの宣伝」です・・・。「五月花」印ティッシュペーパー。涙もこれでさっぱり、ですって。今日のお客さんも、苦笑いと怒りとのまじった反応で、ほんとやれやれです。掲示板には「どこかに”五月花”の流れない映画館はないのか!」なんて書き込みもありましたが、あれ、CMとしてはまるっきり逆効果ですよねえ。(11/14,22:00)

最後に、いまさらですが(ほんと、公開後半年も経って…)、私のお気に入りシーン。幾つもあるけど、夢島で相合い傘を描いて、最後に嬉しそうに笑うみー。/川野君にちょっとジェラシー感じて、ベンチで足を投げ出しているみー。/病院の廊下でお父さんの話を聞いている場面、顔を覆ってうなだれるお父さんと、ちょっと前屈みになりながらも背筋を伸ばしてこらえているみー。

 この三カ所は、場内とは単独に泣き、でした(お父さんの場面は泣く人もいたけど、まあ着眼点違うし…)。

字幕については、はい、だいたいうまい翻訳だったかなと思います(いったいなにものだ!)。

 一つ、やむを得ないことなのですが、肝の「助けてください」、これが「彼女を助けてください」と翻訳されてたのが、ちょっと「うーん」て感じでした。
 あのセリフは、何を助けるのかが明確に語られないからこそ、聴衆までも巻き込んで追いつめられていく、そういう効果的なセリフとなってたと思うのですが、対象を「彼女」に限定してしまうと、ちょっと違うんじゃないの、って…。
 ただ、中国語の「救」(救う)という他動詞は、どうしても目的語を持たないと、独立した句として成立しないという制限があるんですねー。だから絶対なにか目的語が必要になる、無しで済ませられない…これはもうどうしようもない限界、誰が悪いわけでもない…。
 他に大きいとこでは、「あとかたずけ」が「遵守承諾」と訳されていました。日本語にすると「約束を守る」くらいかな。確かにそういう意味は含むんだろうけど、ここでは、それだけに限定もできない…。これも見る人間に下駄を預けるセリフですよね。
 まあ、こうなってくると、曖昧に意味をぼかして、聞く人間の想像に訴える式の日本語側の問題?という気になってきます(笑)。しょーがねーです。