『acteur』2010-9(no.20)

 手にとって、ページ(p.58〜61)を開いたとたんに思わず閉じてしまいました。こ、これは!
 バットボーイ初演直後の、壁に頭をつけた碧眼の少年の時も同様の行動を取ってしまったけれど、なんだろ思わず目をそらす色気、ですよ、だのに幼児のような表情で……。ひゃー。汗かいた(苦笑)。
 いやあ。私は今の彼のこのビジュアルが、むちゃくちゃ好きなようです……はあ。何てキレイな子なんだ。
 もちろん金髪。たぶんシアターコクーン前のロビー。目を軽く伏せて、流線型の目がとても印象的。どういう姿勢なんだろう、いやどこから撮ってるんだろう。寝そべってるんだろうか、でも身体は浮いているように見える。だって床石が背中に有るよね…。ああ、そんな周辺ばかりを見てしまうんですが、いやいやいや、なんてキレイで可愛くて色っぽいんだろう!
 金髪。ああ、もうこれは言った(苦笑)。
 眉は剃ってるの?染めてるの?でもキレイな峨眉が見て取れる。ほんとに子供みたい。だのに、むせるような色気です。うーん何てボキャブラリーが少ないんだ!泣きたくなる。
 記事は、「モテキ」から始まって「タンゴ」へと。髪を染めたのは無理矢理役を抜いたのだ、と。それだけ強行手段に訴えないといけないくらいに、役が身体に入り込んでしまっていた、てことなんだろうな。藤本幸世である間は、自分から掲示すべきことを意図的に止めていた、それだからこそ苦しかった、大好きな作品だからこそ…、との言葉が有ります。それを読んで、ああ、その堰き止めていたものを解き放ってこその、この色気なんだ、と妙に合点がいったりもしたり……。
 「最近、どんどん自分が素材化している感じがする」、かあ〜……。
 自分という存在を、この人は徹底的に客体視できる目を備えてるんだね…。でも、素材である自分を感じるってどんな感覚?「委ねられる場所」と信頼できる人との出会い、その積み重ねが、彼にその感覚を獲得させているに違いないってことはわかる。そしてその出会いを導くのも、彼の仕事への評価と本人の努力と才能と、研ぎすまされた天成の感覚と……。いやはや。すごいよほんとに。恐るべき26歳だ。
 あと、今回の「タンゴ」のキャストに触れて、「これだけのメンツが揃ったら絶対喜劇になるな」という言葉も印象的でした。「喜劇」とは何か、それを彼の身体は知ってるんだろうなあ……。ああ、やっぱりこの人からは目が離せない(苦笑)。
 【追記】編集後記にも記者さんの短い取材コメント有り。プレゼントに写真も有るけど、これは多分記事内の写真と同じ、かな(笑)。
 未來記事の直前が、RENTの福士くんなのにも、何となく不思議な感慨を覚えたり……。