これからですね。

 午後に、本人からの正式なメッセージが出ました。
 出て良かった。
 スクープ先行という、かなり不本意な形で噂ばかりが駆け巡っていたので、彼の第一声がともかく気がかりだった。今日、本人の誠意が伝わる直筆メッセージが公開されたのは、その中では良い対応だったと、せめて胸をなで下ろしています。
 
 職場のいつも一緒に芝居を観る友人も、ヤフトピの記事に気づいて電話をくれました。
 「ぼくも26歳で人の親になった身だけど、男は基本的に自分が子供なんで、子供ができてもあんまり変わらないと思うよ」だってさ(笑)。
 その彼も、当初は恩師や仲間からかなり批判されたらしいけれど(だって修行に入ったばかりの身だもんね)、今はこの個人営業的業界で、彼の分野では世界的活躍をする人間になってますから、まあ年齢的なことは本人の踏ん張り次第なのかな……なんて(苦笑)。
 
 そんなあれこれで、少しは落ち着いたのですが、でもホントいうと、私は昨日からずっとかなり腹を立ててます。いろいろ(苦笑)。
 
 私は、森山未來の全身全霊の表現がともかく好きです。渦中では眼前の舞台や芝居が全てになって、作中人物にのめり込んでそこで出会う人物に本気で恋をして(…って知りませんが)、泣いて笑って外見などかなぐり捨て、危なっかしくて思いっ切り子供っぽい、芝居に対していつも無欲で夢中になる……、そんな破天荒ぶりを、この上もなく愛してるんだってことに、今さらながら気づいた訳です。
 つい一週間前も、一緒に「変身」を見た某比較文学者が本気で未來氏に惚れ込んで、「一刻の猶予も無い、もう今年の内にアメリカでもイギリスでも留学して修行を積まないと、演劇界の損失だ!」と力説して、私も「え〜日本に帰って来なくなったら困るよ〜」なんて言いつつも、ああホントそれが良いかもな……、なんて思ってた矢先でした。まだまだ世界を股にかけての修行を控えた身、だよね……。
 
 それともう一つ、語弊が有るのは重々わかってるんだけれど、彼にはまだまだいっぱいいっぱい恋をして欲しかったと思う。
 傷つき傷つけ、そして這いつくばって懺悔して、涙を流して頭を下げてもその足はやっぱり砂塵を巻き上げて飛び出してしまう。自分本位でいい、猛烈なスピードで走り続けて欲しかった。普通の人には許されないよね〜〜それもわかってる。そんな男に本気で恋したらたまったもんじゃない、それも当然だ。
 でも、世の中には極く少数、棺桶の蓋を閉じる時に、そんな一切が許されてしまう人間がいる……そんな気もするんです。そして、森山未來は、それが許されたかもしれない、数少ない才能だったかも知れない、って思うんです。
 だから、彼は妻だの子だのって世間一般の形式にとらわれずに空に翔けて欲しかった。それは彼の表現とも陸続きなように、思ってます。それが勝手に森山未來に期待して勝手に応援してる、程度は違うけれどやっぱ自分本位の生き方をしてる私の本音です。迷惑な話だよね、すみません(苦笑)。
 結婚なんてのは、いつか年貢を納める時(?)に、そこまで一緒に歩いて来た人をふと振り返って、その存在に気づいてからでも良かった。その人を見て、ちょっと照れたようにニッコリ笑って手を差し伸べる森山未來を見たかった。その時に、思いっ切り手を叩いて祝福したかった……。家庭を大事にする宣言は、まだ君には早すぎる(苦笑)。
 
 そんな気分です。すみません。語弊ありまくり(苦笑)。
 
 でもまあもちろん、一旦舞台の上に立ったら家族のことなど忘れ、その世界のまっただ中に生きて、彼我の境地も踏み越えて、全霊傾けて演じる森山未來がいさえすれば、それで良いんです。それで帳消しになるんですけどね。彼の直向きな表現こそが、この世の宝だと思うので。
 それを今後もやってくれますよね。今日のメッセージは、それを演る、という宣言だと考えて良いですね?
 表現者としての彼は、これからもずっとずっと挑戦的に邁進し続ける、それは信じてる。それで良いですね!
 
 だから、続く『変身』大阪公演は、とてもとても気になる、期待される。上に書いた、同じく26歳で人の親になった友人(笑)も一緒に見に生きます(笑)。彼も、『変身』観るのが前以上に楽しみになった!って言ってます。
 
 東京以上に素晴らしい虫を演じてくれよ!
 頼んだ!(by たてのり)
 
 
【追記】
 公式さんの署名時間が、14:57になってるのが気になる(笑)。直筆の方は19:57に見えますが。
 で、いらない老婆心を書いてたのは、ちょっとかっこわるく思えてきたので消しました。いや、なんだかんだと振り回せされてるけど、まだまだこれからもしかと見届けてやるぞって気持ちが強まったのにも、妙な皮肉を感じたり。いやあ、病膏肓に……ですね、ご同輩(苦笑)。