『Switch』とか『刑事マガジン』とか

 桐ちゃんちで教わった『Switch』を探しに行ったら、隣りにこれがありました。『デカマガジン』no.8。
 『Switch』と見比べて、高いけれど『刑事マガジン』の方を買っちゃいました。だって立ち読みじゃ消化しきれない予感がしたので…。

刑事マガジン Vol.8 (タツミムック)

刑事マガジン Vol.8 (タツミムック)

 表紙がショーケンです。前もどっかで言ったかもだけれど、うちの父が若いころ、ショーケンにちょっと似てたんですよね〜(笑)。今も面影無い訳じゃないけど、如何せん髪が…(苦笑)。
 で、それはまあさておき、巻末インタビューが武田鉄矢さん。p.115〜120。巻末も巻末です。
 『刑事物語』DVD化を記念してのインタビューってことですが、そこはもちろん、いきなり『リミット』から話は始まるわけで…。
 これがもう、色々すごいのなんの。
 何だか色々想像できちゃうだけに、皆さん大変だっただろうなあ〜〜としか出てこない(苦笑)。
 誰もが一歩も引かない、すさまじい現場。
 その一言に尽きるんだけれど、その渦の中心には、どうやらやはりあの左右対称4文字名称*1の若者がいたようです。それがビシビシ伝わってきます。
 
 インタビュー内容、1カ所だけ少し詳しめに要約して引用します。インタビューは宮地菊夫さん、構成は鈴木かおりさんによるテキストです。 
 最終回は、近年まれに見るしんどさだった、と語る武田さん(p.116)。

脚本家がこだわって、台本2ページ分を70カットに割って撮る。同じ芝居を4回も5回も繰り返していろんな角度から撮らなくちゃいけない。泣くシーンなんかは必要なところだけ本気で泣いて、後は辻褄を合わせればいいんだけれど、森山君全部本気で泣くんだから。スタートの朝7時から昼の2時半まで泣くんだよ。すごい集中力。こっちは付き合って、もうフラフラ……(要約 by mmooh)。

 うう。一切手を抜かない彼のことだから、そうに違いないとも思うんだけれど、やっぱりそうなのか…と思うと息が詰まります。

 他にも、4,5話の加藤と梅木の戦いでは、役に集中して武田さんと口をきかなくなってしまった未來さんや、取調室で壁を壊してしまった話も…。壁の穴開けは土スタでも披露されてたけれど、あの時は、1カ所こわしたんだと思って、それでもひゃー壊したんだ!なんて思ってたのに、なんとなんとなんと!1カ所では収まらず、壁4面すべて壊してしまったとか!!……。ああ、それきっとあのシーンだよね…。だって、机も椅子も投げ飛ばし蹴っ飛ばし、正気を失って暴れたおしてたもの…啓吾(涙)。で、そうですか、携帯電話も「消えもの」ですか…(苦笑)。
 武田さんのアドリブや不意打ちの演技に意表を突かれ、暴れる森山君*2、…なーんて話も披露されています。そのシーンは、カメラマンや演出家を含め、撮影としてとても感動的なシーンとなったそうです。
 そうなんだ…。見直してみなきゃいけないなあ。
 
 ともかく、武田さんにとってもすさまじい現場だったことが伝わります。これまでの経験を捉え直して新しく創出し、若い役者の迸るエネルギーと無我夢中の姿に自分が歩んできた道を思い、へとへとになりながらも、濃くて熱く充実しきった名古屋の現場…。
 武田さんは、収録が終わってから疲れが3〜4ヶ月も抜けなかったそうです。
 自分の息子以上に年の離れた若造の、手加減無しの疾走に全力で追走して、しっかり全身で受け止めてくださった証ですね…。
 ああほんとにお世話になりました〜。そして、どうもありがとうございました!

*1:by 桐ちゃん

*2:笑い話として語られています