『ピクトアップ』57, 2009-4

 e+ショックを振り払い、気を取り直して行ってみます。
 4年振りに再登場の『ピクトアップ』です。
 前回は、どこかの公園のタコ型遊具の前、アーガイルセーターをジーンズにインして眩しそうな顔してましたね。20歳になったばかりの未來さんは、まだサクみたいな表情してたのにな…。この『ピクトアップ』では、時期的には東京マーク時分だったのかな、「払ってたまるか!」ってな面構えですよ〜。首も、太くなりましたよ〜(4年の日々をしみじみと)。
 
 って、そんなことはどうでもいいんだぁ!

 p.62から始まる『フィッシュストーリー』特集「一級の役者達が奏でるアンサンブル」の一角におられます。写真はp.67、インタビューはp.72。インタビューの所にも小さな顔写真。これが妙に的場君に似てます(笑)。もちろん同一人物なんだけれど(苦笑)。

 「異質な存在」。これはこのインタビューで初めて目にするキーワードだなあ…。「正義の味方」と「異質な存在」がクロスする。ライターの人が言う「独特な存在感」も、この辺りを言ってるんだろうけれど。一体どんなことになってるんだろ〜。これは見て確認するしかないなあ。
 「いままで」と連続する「いま」。それを認めつつも壊したくなる、と。
 そして、(求められるものに対して)“返す”という感覚、それを少しづつ排除していきたい…と。
 自分がやることの意味を常に自問自答してるんでしょうね…。そして、演じることに対して、自分だからこそ生まれる世界が有ることを確信してる。他の誰でもない、この個性がやることの意味を信じている。
 この音色は、後ろの頁にある中村監督の言葉とも響き合いますね。
 えっと、p.83上段です。
 「自分が考えたことをそのまんま人にやらせて、何が面白いんだろう」
 「僕が考えることよりも、役者が考えて表現したものをすくう方が正しいんじゃないか」
 それをはっきり自覚した作品として『フィッシュストーリー』を最初に挙げ、そのきっかけとなった役者として「森山(未來)くん」と名前を出しておられます。監督と役者、2つの全く異なる個性が、すれ違いを意識させた初期の段階から、納得の結果へと劇的な変貌を遂げる。それを双方がはっきり自覚しているのも、符牒を合するが如しです。
 「この人、そりゃ売れるわな」…監督のちょっと照れかくしみたいな口吻が、深い信頼を感じさせますよ。またこのp.83の「正義の味方」の表情が良いんだ!

 大森さんのインタビューにも、正義の味方のアクションを感心するコメントもあって、なかなか嬉しかったです(笑)。大森さんの視線って、創り手に限りなく近いなあ…。おもしろい俳優さんですね!
 
 さてさて。未來さんのインタビュー記事って不思議な雰囲気がありますね。特に今回みたいに、他のキャストさんとずらりと並ぶと特にそんな感じがする。他の人はこの映画のことを語ってるんだけれど、未來インタでは、もちろん「この」作品について語り出してるんだけれど、いつしかインタビュアーさんの関心が森山未來自身に向かっていくような…。で最後は「モリヤマミライを問う」になっちゃってる(笑)。もちろん、このインタビュー、たぶん他の人達は完成披露試写会?の時に行われたような感じで、未來さんは別取材。そういう「場」の違いがなせる技だとも思いますよ。でもね、やっぱそればかりでもないような…。身びいき(苦笑)かもしれないけれど、話を聞いてる内に、「この人、どういう人なんだろう?」ってだんだん不思議になるんじゃないかしらね?
 私なんかも結局はそうだもんなあ。見ても追っかけてもさっぱりわからないよ(苦笑)。一体全体なんなんだ?この人?!ってはてなマークだらけで目が離せなくなる…って私と一緒にされても困りますね、プロのインタビュアーさん捕まえて(笑)。すみませんね。でもまあ、やっぱり何だかんだ言って、きっとそうだと思うんですよ(笑)。だって不思議じゃないねえ、あの人!