大千秋楽No.1カテコ

 放心状態です。一杯の幸せと元気と感動と涙をもらいました。手を叩きすぎて軽く手が腫れてます(苦笑)。
 キャスト&スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした!
 いっぱいの感動を、ありがとうございました〜!

 明日から、いろいろ私も落とし前を付けねばならず、記録を残せるかどうかまったく当てはないのですが、今日の夜の大千秋楽カテコの様子だけ、先に書いておかねば。なんかわからないけど、今しかないと、そんな気分。


 そうそう。今日のマチネ前。Brava!前で、RENTファン有志の方が大きな黒い布に今回のJapan RENTへのメッセージ寄せ書きを募っておられました。
 心を込めて、一言書かせてもらいました。
 大好きなカンパニー。少しでもこの気持ちが伝わるなら…。
 企画された方々、寒い中ずっとアピールしてくださっていて、ありがとうございました!
 

 
 さて、ソワレ大千秋楽。
 座席は前方下手すごく下手でした。
 今まで見たことのないキャストの表情がいっぱい見られました。それでも、Goodbye loveやマークのHalloweenで泣かされたり、それらはいつも通りで、自分の中では驚くほど普段通りに千秋楽の舞台は進んでいきました。キャストの人達が東京千秋楽で見せたような、千秋楽こそ初心に返って丁寧に、そんな気合いが充ち満ちた、その空気に私も飲まれていたのかもしれません。
 ああ、今日はそれ程泣かずにRENTのラストランを見届けられそうだぞ…と思った矢先、思いもかけないところで涙腺決壊ポイントが訪れました。それは、Final Bで見た、Ryoheiさんのこの上もない清々しい笑顔でした。

 ミミを見つめながら歌う「No Day but Today」。輝かしい笑顔で晴れやかに、仲間を見つめながら歌うその笑顔を見て、一気に涙が溢れました。「今日」という日の、時間の重みを一気に感じて、何だか言いようのない感動が襲いました。そして、「ここが終わりじゃない」と振り返ったRyoheiさんの視線の先にある未來マークの笑顔が、いつもの小さな笑顔と少し違う、気のせいかも知れませんが、Ryoheiさんの笑顔に思わず反応したような安堵感に満ちたように見えて…(涙)。それやら何やらで後は一気呵成にカテコです。
 ふー。Ryoheiの笑顔に泣かされるとは思わなかった(苦笑)。わけわかんない。でもステキでした!Ryohei!


 カテコは、最初からオールスタンディングでした。たぶん。全部を見渡した訳じゃないけれど。後方にいた私の友人も真っ先に立った、周りもみんなそうだったと言ってたので、たぶんそうか、と。

 目の前にいる高良さん、桃花さんが少し感極まった表情をしておられるのにまた感動。田村さんがその横で優しげな視線を周囲に振りまいておられました。
 米倉コリンズが、最初から一番あぶない(涙)。ICYリプライズの時のように目も鼻も赤くしたコリンズです。そういうと、大千秋楽のリプライズ、コリンズの歌声は祈りのような声で、これにもやられてしまったんだったなあ(涙)。
 
 ここで、いきなりものすごい大量のキラキラが天井から噴出!きれい!!キャストの皆さん、それを救っては客席に撒いてくださいます。すてきだな〜〜。
 噴出に驚いていたマークも、いつものようにひらりとお家セットから飛翔して消えていきます。
 だいじょうぶ。SOLでもう一度出て来てくれるから。

 SOLソロは辛源くんでした!透明感ある美しいソロに驚嘆!声量もあるし、すばらしい! 最後に「このカンパニーを心から愛しています!!」と叫んで後は涙涙の辛源くんにまたもやもらい泣き(涙)。座長さんはニコニコ笑っています。でも、何だかここで色んな感情がカンパニー全体を覆ったような、そんな気がしました。ほんの短い時間だったけれど。その直後、バンドさんに強烈タッチをお見舞いに行くのもいつもと同じなのに、その同じ姿が見られたことに軽く驚きました(苦笑)…直前の感情の高ぶりが白昼夢のようというか…。
 でもいつもの強烈タッチ!思いっ切りタメて、左手で全力で叩いてます!その後を、安崎さんが、痛みを和らげて回るようなソフトタッチでバンドさんを逆回りで巡回。今日はその後に、Shihoさんも続いておられました!ミュージシャンShihoさん、かくや!
 その後のバンドさんの演奏も熱かった!何やらバンドさんが途中でチラチラ下手袖を笑いながら見てるなあと思ったら、いきなり座長未來さんがギターさんの前ぐらいまで飛び出してきて何か叫んでます(笑)。何してたんだろ!カツ?エネルギー注入?(笑)
 その後も、座長さんは下手袖から一歩舞台近く、キーボードさんの足下に腰を下ろしてたのかな?すごく楽しそうにずっとリズムを取り、時にバンドさんに声をかけてます。ただ、最後の方で、急に下を向いて俯いたままリズムを取ってたのは、何かこみ上げるものが有った?のかしら、わかりませんが…。でも演奏すべてが終わったら、また満面のくしゃくしゃの笑顔で立ち上がり、バンドさんが掃けてくるのを迎えてます。
 ギターやベースの方々が、お辞儀をしながら客席に投げ込んでおられたのは、あれはピックだったのかしら?ステキでした…。
 ドラムさんは未來さんに迎えられしばらく掃けずに立ち話。ん?何してるの?
 と思っている内に、客席の手拍子に導かれ、またキャスト&バンドさん全員の登場です!
 手を振りながらみんなで出て来て、あ、座長さん、ご挨拶しようとしてる!! 拍手が自然に鎮まります…。

 「みなさん、ありがとうございました。11月7日から始まったRENT、今日で千秋楽を迎えました。何とかこのキャストで、誰も怪我することなく欠けることなく、ほんまにめちゃくちゃな人間ばっかりですが、何とか走りきりました!!」誇らしげな宣言です(感動)。でもそこで間髪を入れず、上手の方から「お前が一番めちゃくちゃじゃないか!」という突っ込みの声が(笑)。未來さんも笑ってます。だれだ?そんなこと言ったの(笑)。リキトさん?Ryoheiさんかと思ったけど声がしゃがれてなかったから違うかも(笑)。ナイス突っ込みでした♪

 「ありがとうございました!」の声の後、全員が肩を組み、お辞儀したまま床を踏みならしますが、真ん中の未來さんはじっとしてますよ。
 顔を上げ、またお家セットに登って大きく手を広げて、そのまま掃けていきます。他の人達はその後ろ姿を見送って、笑ったり各自叫んだり、戸室さんはおっきなハートを作ってくれたり、エリアンナちゃんとエリカちゃんが抱き合ってはけたり、みんな思い思いの姿で袖へとはけていきます。

 でもまで鳴り止みません。拍手。
 もう一度、全員で登場! 黙ってみんなでお辞儀。座長さんは、ここでも大きな手を振って真っ先にお家を飛び越えて、軽やかに去っていきます。
 「さー、飲みに行くぞ〜!」って叫んだのは、ここだっけ?その前だっけ(笑)。でもちょっと最後名残惜しげにゆっくり徒歩で掃けていってくれましたよ(苦笑)。本職ミュージシャンの方々がその行方をてんでに見送って、再度客席に向き直って、各自時間をかけてパフォーマンス?とか追いかけっこ?したりしながらはけていかれるのがおもしろいです。ええ、真っ先に姿を消すのはこの青年の個性なんです、どうしたらいいかわかんないんですよ(苦笑)。

 お客さんもねばります(私もまあねばりました笑)。まだまだ拍手は鳴り止まない!
 客電がつき、場内アナウンスが「みなさまお忘れ物……」で中断しました。わお☆最後まで言わないぞ!「お忘れ物」で終わったぞ(笑)。
 再度舞台に照明が!
 ジャンパーを脱いだ未來さん(一つ前のカテコから脱いでたけどその時はまだ手に持っていた)がとぼとぼと真ん中に。そのすぐ後ろに、さっき舞台袖で立ち話?をしていたドラムさんが続きます。二人で下手から3メートルほど進んだところで、まずドラムさんが誰も出てこないことに気づきます。え?という表情で立ち止まり、戻ろうとされます。それに気づいた未來さんが引き留めようとする。「いやいや」という感じでその引き留めを振り切りバンドさんが下手に退却。未來さん、一人舞台上に取り残され、上手や下手を見渡して声をかけてるのに誰も出てこない!(笑)。どうやら覚悟を決めたようです。

 「えっと…今日は本当にありがとうございました」
 そこで客席の各所から、「歌って!」の声が飛びます!!おー…。今まで「躍って!」という声が飛んだのは記憶にあるけど、「歌って!」と言われてるのは初めてだ(驚)。このすごいミュージシャンの中で、歌で全くひけを取らなかった証、勲章ですよね!
 でも「え〜。もう何も出て来ませんよ〜(汗)」なんて言ってます。まあそうだよね。「じゃあ一曲歌います」なんて言い出したらこっちが腰抜かします(苦笑)。
 客席からは負けじと「地元やし〜!」なんて声まで!さすがミュージシャンファン♪ すごいです♪
 「確かに地元ですけど〜…」ど、どうする座長さん??
 
 「いや、ほんまにもう何も残ってないです。どうぞ皆さん、気をつけてお帰りください。ありがとうございました!」笑い声と拍手で場内が包まれます。

 座長さんは大きく手を振り、バイバイの手も振り、ニコニコ笑顔を振りまいて、去っていってくれました。
 はー。これで私の心臓は限界です。これで歌われたら気絶します(苦笑)。
 でも、いつかこういうときに、ミュージシャンもビックリのオシャレなパフォーマンスを披露してくれる日がくるのかな?
 そんなことを想像するだけで、なんだか幸せになってみたり。いや今のままでもいいんだけどね(笑)。


 座長さん、未來さん。
 この二ヶ月、いや稽古から入れたら半年近くにもなる日々、本当にお疲れ様でした!
 素晴らしい出会いに恵まれながら、いつもながらの全力投球、何もかも身を以て表現し引っ張ってこの素晴らしい舞台を創造してみせた、その底力に、ただただ感服、そして感銘を受けています。何よりも、あの堂々たる歌声には度肝を抜かれました。うまいのは知ってますよ、でもこんな強者揃いの舞台で、一歩も引けを取らず、しかもシングルキャストで歌いきり踊りきり演じきった。その力のすべてに、それこそ万歳!です。
 今日、一緒に見に来た友人はBat Boy再演を見ているのですが、未來さんの歌、その上達ぶりに真っ先に驚いていました。ミュージシャンに対等に伍してたよと、大賛辞をもらいました(笑)。その友人はRyoheiとJenniferのAnother Dayを聞いて思わず泣きそうになったって言ってました。「CDないの?」というので、BWキャストのなら有るけど…と言うと、今日のキャストじゃないといやだ、との答え…。うん、私もそうだよ〜(涙)。
 でも、すごく元気がもらえたと、笑顔で帰って行きました。よかった〜〜。


 ほんとにCDが欲しい。舞台録音で十分。できればBrava!バージョンで(苦笑)。
 また聞きたいです。このキャストのRENTを、No Day but Todayを。


 皆さん、お疲れ様でした!
 一杯の感動と勇気をもらいました。その力を胸に抱いて、私も毎日まじめに行きますよ。
 No day but todayは、「今日」だけという刹那を言うのじゃなく、「今日」に「未來」も「過去」も、そのすべてが有るということですよね。この時間の連続の中で今日を生きるというのは、過去も未来も精一杯生きるってこと。時間を愛で測ろうというのも、時間の長短をご破算にして生きること。
 その生を認めて、今日のRyoheiのような少年の笑顔で、未來座長の120%の体当たりで日々を誠実に生きる…。
 難しそうだね。でもそう在りたいです。それをつくづく思わされた日々。
 RENT、ジョナサン・ラーソン、そしてこのJapan RENTに感謝。