I AM A CAMERA


 邦題は、『嵐の中の青春』。1955年の映画。『キャバレー』はこの作品のリメイク版とのこと。
 というより、まずブロードウェイで、1966年にこの作品の原作でもある戯曲『I AM A CAMERA』がミュージカルとして舞台化され、そして、1972年に、ボブ・フォッシーライザ・ミネリ主演で映画化した、という流れなんでしょうか(@Wikipedia)。映像にしても舞台にしても、当該戯曲(原作小説は別にある)がエンターテインメント化されたものとしては、この作品が最初のようです。主人公の名前は、当然ながらサリー・ボウルズとクリストファーってなってます。ただ、この作品にはMCは出てこないのね。MCは、1966年ブロードウェイでのオリジナルだったのかしら。それとも、ボブ・フォッシーのオリジナルなのかな?

 主人公のサリーは、一見すると良家のお嬢様のような可憐さ、でもいざドラマが動き出すや、奔放で無邪気に周囲を巻き込んでいく小悪魔っぷりは、ライザ・ミネリ以上かも。でも、歌ったり踊ったりは、ほとんどしません(笑)。結末は、映画版とは違ってます。たぶん、これがオリジナルのラストなのね…。松尾スズキ演出は、どっちを採用するんだろ…?それとも全く別の結末かな?松尾さんなら、それもあり得そうだなあ!

 注目のクリストファーはなかなか素敵な紳士です。髪は、ちょっとくるくるしてますよ(笑)。つまりは原作者*1の役だからでしょうかね、映画版より個性がはっきりしてる気がします。

*1:クリストファー・イシャーウッド