『僕たちの戦争』

 初めて、全く仕事をせずに、一日家でボチボチと、年賀状書きやら掃除やらしてました。こういう時間って大事だなあ☆と実感。

 で、その作業中、ずっとこの、吾一と健太のDVDを流しっぱなしだったわけです。
 

 いい作品です。
 完全版、やっぱり違いました。
 収録時間が、オンエアとあんまり変わらないんじゃないか?!などなど、無礼千万の疑念の鬼☆発言、撤回します〜済みませんでした!(平謝り)


 いろいろ思うけれど、小さな部分では、オンエア時だと続くシーンに被せられていた台詞が、ちゃんとそれを口にしてる人の表情とともに記録されていて、それだけで、足し算じゃない情報の豊かさがあります。ほんとにドキッとするくらい。やっぱり、「ことば」は、「こえ」と「表情」が一緒になって始めて、人に伝わるんだなあ〜と実感♪

 カットされていたシーンもこんなに色々あったんですね!記憶頼りなので網羅的には書き出せないけれど、いま思い出すところでは…

 あ、以下、ネタバレ有りますのでご注意ください!



 
 良いっかな…?

  1. 病院からフォーク一本で逃走した吾一が見る若者風俗。彼の目に映った異形の様が、一つ一つ映像化されています。どこかの民族衣装風だったり、トサカの鶏が携帯しゃべってたり。
  2. 空襲避難の翌日のキヨさん宅。食事しながらの三人の会話で。キヨさんが健太に「つくばにご両親はいんのけ?」と尋ね、うんと素直に頷けずに困ってる健太。それを見て「そこさ帰れ、憲兵に告げ口したりしない」と促すキヨさん。その直後に山口らが家に踏み込んでくるんですね!この流れの方が、ずっといいです。
  3. ミナミから呼び出された吾一。直立不動で「出かけて参ります!!」とママさんに最敬礼。着てるのはサッカー地のパジャマをパンツにイン! これ、原作でも印象的だった場面なので入ってて嬉しいかったなあ。カットされたの、ほんとに残念。狼狽するママさんもいい♪麻生祐未さん、すてきです! キウイを丸かじりして、さも満足げにニッカと笑う吾一を、「健太〜〜!!」と泣きながら抱きしめて頭をなでる姿は、ちょっと感動ものです☆
  4. 特攻隊志願用紙を配られ、興奮気味に顔を見合わせる古屋&久保田、その間で二人を愕然とした表情で見やる健太。このカットも惜しい! そういうと、片山中尉の演説も短くなってたんですね。
  5. 回収した志願票を検分する兼子分隊士。×印が混じるのに目にとめて、チラリと目線を泳がせ、紙の束を握りしめる。その動作を一心に見つめる健太。このシーンも、兼子の捏造と、その己の体面ばかりを重んずる行動様式を示す、大事なシーンでしたね。
  6. それよりなにより、その直後に、机の下で特攻隊志願について語り合う健太&古屋&吾一、これはすごく心に残るシーンだったなあ。よっぽど時間がギチギチだったのね、カット残念! どうしても「特攻志願」の心境を理解できない健太が、特攻隊が何なのか知ってて言ってるのか!と古屋に詰め寄る。でも、彼はそれが何かよくわかってる…。敗戦の歴史を知っている健太が、「犬死に」になる…と言いかけて、それをどうしても口に出せない…。自分と周囲との齟齬、溝を感じて八方ふさがりの健太の心境を、とてもよく表していました。言葉にならなくて、麻縄を投げつけたり、机を乱暴に乗り越えたりしてその場を蹴散らかすしかない健太…。このシーンが有るから、その直後の、吾一の残した手紙を読んで「石庭吾一…おまえもかよ…」が効いてきます。ああ、ほんとに丁寧に作ってあったんだなあ……。
  7. 総員起し!!と怒鳴る山口のシーン、古屋の表情とか、山口の様子とか、少しここも尺が長いような気がしたけれど…。
  8. 山口との騒動翌日。特攻を言い渡される古屋と健太。この時、兼子が「夕べのことは不問に付そうと思っていたが…」の流れで、チラリと片山中尉の表情をカメラがなめます。事態を何も了解していない風の片山の表情からも、兼子と片山とが信頼しあう上下関係でないことや、兼子の独善が示唆されます。


 ともかく、見ているうちに引き込まれて、健太のあの振り絞るような台詞の起こす迸る水圧に、一気に涙腺決壊です。すごいなあ、未來さん。
 沖縄の水中に翻弄される吾一と健太。同じようにミナミに語りかけているのに、はっきりと別人格の言葉と想いが、見事に異なる「ことば」として響いてくるのことに、あらためて感銘を受けました。恐るべき役者さんですね…。


 かと思えば、特典ディスクでの未來さんといったら!
 特に桐谷健太さんと一緒の場面の子供っぽさといったら☆一体全体なんなんですか?あの子!(あえて笑)
 なんというか、桐谷さんにぞっこん惚れ込んじゃって、なついちゃってなついちゃって、ほとんど子猫状態ですよ〜。桐谷さんに向かって一生懸命おしゃべりしてる目が嬉しそうで幸せそうで、その甘えん坊なことったら(笑)。彼がクランクアップしちゃうのが寂しいんでしょうね。ちょっとでも一緒にいたくて側にいたくて、どうしたらいいかわかんなくって、訳の分からんちょっかいを、いつまでもいつまでもして、まとわりついて離れない(笑)。もうね、22歳の顔じゃない!9歳の顔よ!ほら、きっと忠くらいの♪ 桐ちゃんの役者魂!エキレポに有ったみたいに、未來さんになついちゃって、その背中に飛びついてる忠と一緒、一緒(笑)。また桐谷さんがホントに兄貴っぽくって優しそうなんだ〜。

 
 不思議な人です。未來さん。
 

 そうそう、関係ないですけれど、いや、関係有るけれど(笑)、桐谷さんクランクアップ風景画像見てて思ったんだけれど、未來さんの肩胛骨って、ほんとに翼の痕跡みたいですね。骨と骨間の幅が他の人よりぐーんと広いし尖ってるし。なるほど、あそこに天使の羽がついて、全然おかしくないのも頷けます☆って、頷いたらおかしいか?おかしくないよね!(汗)