ヨーロッパ企画第20回公演『Windows 5000』@Art Complex 1928(京都)

 写真は、Art Complex 1928 の外観と(昔、毎日新聞京都支局があったよね…)、そこで買ったDVD二種、『サマータイムマシンブルース2005(舞台版)』&『12人の追い抜けないアキレス』です。下記参照。 

作・演出:上田誠 
出演:石田剛太/酒井善史/諏訪雅/角田貴志/土佐和成/中川晴樹/永野宗典/西村直子/本多力松田暢子/山脇唯

 はあ〜、楽しかった♪
 昨日のPARCO歌舞伎とは、完璧に対極にある舞台。
 こぢんまりと、いやもう、文字通りこぢんまりと、ほとんど何も動かない、いや、動けない(笑)。この芝居は、歌舞伎役者さんには無理です、狭すぎるから(笑笑)。

 身動きの取れないごちゃ混ぜ詰め込み、せっまい所で右往左往、でも一人一人が際立ってて、訳わかんないしどこにも行かない何者にもならないのに、一人一人に目が離せない。でもあげくの果ては、全員が、シンボリックに「ゴミ箱に入れる」状態でシステム終了…(苦笑)でも、キャッシュは残ってますよ〜、みたいな、いやはや、とっても不可思議、とってもおもしろい、ひゃは☆


 チラシにあった、演出の上田誠さんの前口上を下に引用します。

 銭湯の番台とか、パーキングの警備室とか、ああいう狭いブースをうまいこと自分のすみやすいようにカスタマイズしてコックピットっぽくしてるさまを目にするにつけなんだかまらんものが有った僕ですが、この趣向をメンバーに話すと結構われもわれもとなり……

 こういう舞台です(笑)。まさにこれそのものです。それでね、近未来なの。地球脱出とか言ってるんだけど。まあ、SMTBでの未来人の本多力さんがそんなこと言っちゃっても、いったい「地球」ってどこ?てなもんですよ、どてら着てるし(笑)。


 上田誠さんの脚本、台詞の言い回しと「間」、STMBでも感じたけれど、ほんとにリアルな距離で、何と言いましょうか、自分がその会話に参加してるような臨場感が有るんですよね。
 「そうなんや、へえ…そらちゃうやろさ…え?ほんま?はは、まあなあ…」
なんて、心の中で相槌打っちゃう(笑)。普段の劇団の会話がそのまま芝居になってるの?って思う程、役者さん同士の会話の「間」もツーカーで。


 STMBでおなじみの永野宗典さん・本多力さん、元気におかしく「夜働きに行き男」と「アイデアを練る男」を演じておられました(笑)。
 で、今回印象に残ったのは、区役所員の先輩後輩を演じられた、中川晴樹さんと酒井善史さんの掛け合いです。力の抜けた有りがちな会話。いや、事態は全くあり得ないんだけれど☆ほんま、たまんないです(笑)。


 えっと、この舞台は京都を皮切りに、これから東京〜大阪〜名古屋と回ります。いや、宣伝する義理も何もないけど、お暇のある方は行ってみられたらいかがでしょう♪ 肩の力が抜けて、せせこましいけど脱力できます。何より、善人になれる気がする☆☆

 チケット情報は→こちら ま、余計なお世話って感じですけど(笑)。