『婦人公論』2005/8/7号、pp.132-135

 言い訳はさておき、この記事のあれこれにはやられました。日記書こうとしても全然指が動かないし…。たぶん、お酒のせいだけじゃない、かな。眺めるばかり考えるばかり…、いったい一日のうち、何時間この子のこと考えてんだかって感じです。買ったの朝だしさあ…(苦笑)。



 ズキズキヒリヒリはいつもながらするけど、ちょっとどこか違うにおいがする…。確かに何かを超えた力強さがある。自信が、その声が、たぶん、あの訥々とした小さな声で語り続けてるであろう、その息づかいの中から、微笑みを伴ってコロコロこぼれ出してるのが、聞こえてくるように思える。

 ダンスしかしてこなかったけれど、逆にダンスだけは続けてきた。…重いね、大きいね、これは本当に大きいね。この重心はものすごい強力。この人がいつもどんなに衝動的にいたとしても、まっすぐ揺らがないで飛び出せるのは、まさにこの積み重ねがあるからですね。どうあがいても、如何なる人間も、いまから遡って操作できない、まごうことなき確かな歴史。ハタチという年齢で、これだけの不動の時間を、その若葉繁る真っすぐの幹の中にもってるんだもん…。ぶれないはずだよ。その、なくなっちゃう目で小学生みたいに笑ってても、ほら、双手双脚がまっすぐ地面を踏んでるのが浮かび上がる…。

 これから先、ダンスが身体の中にある自分だからこそできる表現というものにつながっていく可能性も、あるはずだと思います…。う〜〜!まどろっこしいなあ(笑)!! 「につながって〜あるはず」の15文字は、「がある」の3文字で十分だってば☆、と一読者は思いましたよ。あなたが、ほかでもない、モリヤマミライが、それをするんだよ(本人そのつもりでいるに違いないけれど) でも、そう言い切らないところも大好きだったり…(笑)。

 孝行って…(泣)。あなたがそこにいて、その笑顔で、健康で、食欲旺盛で、ぐうぐう寝て、むかでに飛び跳ねて、そしてダンスに汗を迸らせて、自転車乗って、先生と何時間も議論して、見事に長い腕で綺麗な弧を描いて、そして、おうろんに夢中になって…。こんな親孝行なことがどこにあるでしょう…。もうそれだけで、この上もない幸せをご両親に与えているんだよ〜。…ああ、でもそんなこと思ってもいないんだろうなあ…。もう、嬉しくってかわいくって、涙が出ちゃう。あ、でも、子供の時は、相当苦労かけたんでしょうかねえ(笑)。やんちゃで悪ガキで…。ほんと、その頃のあなたを見てみたいよ。当時を語る先生方が、一様に遠い目をされるのが、なんかとっても気になるんですが(笑)。

 収まらないこと、止まらないで進むこと……。まったく理想論には聞こえなかったですよ。そうか、理想論に聞こえかねないことばなのか、って、あなたのこの一言で、改めて気づいたくらいです(笑)。だって、止まらないで進んでるじゃない、それもすごい早さで、力強さで。欠けてるところを埋めているいとまはない、本当にそう思います。突き抜けるのが大事。こんなに納得できることばも、近年稀です(苦笑)。若さってすごいなあ、ものすごい力が、こんこんと沸き上がるんだなあ。自分のエネルギーに追われるように駆け出す、それが彼にとって衝動なのかな。その勢いが、自分にとって、暴力的なのかな…。 それなら、もっともっと、暴力的で衝動的に、止まらず猛然と走ってけ!

 オムライスのこと、また言ってるのがかわいい。洗濯も掃除も自分でやりますよ、当たり前やないですか、っていうのもかわいい。照れてたもんね、一週間に一回か二回、って言いながら、声がだんだん小さくなって(笑)。


 ダンスに感情をのせていくだけでなく、ダンスに言葉を託していく…。実は、これにものすごくやられました。すごい。これこそ、他の誰でもない、彼だからこそ確かで具体的な目標としてもてる境地に違いないです…。ことばも表情も感情も、そして美しい肉体表現も。この人にしてこのことばあり。エッケ・モホ。
 普段から、いろんな言葉と接しながら生きてますが、いろんな巧言令色も耳にしますが、こんなに、自分の身体のなかの根っこに繋がることばを紡ぐ人の存在を感じたのは、本当に久しぶりの感じがします*1。胸ぐらを揺さぶられるような感じがした(苦笑)。


 あ、写真、もう皆さん思われたでしょう(笑)。一枚目、反則です。また言っちゃいます、そんな目で見るなよ〜(泣)。首筋に、いつもならあるネックレスのチェーンがないのがやけに色っぽくって…なんていう私は変ですか?ああ、もうひどいよ、きれいすぎますよ…。


 WONDERLANDが、ともかく楽しみ過ぎてとんでもないです。ドキドキする。心斎橋からちゃんと帰れるかなあ…。


【番外】ダンスに明け暮れる時代だったって下りで、インタビュアーが「学校で浮いてたかどうか」って質問したんですね。この雑誌の嫌いなところは、こーいった、ステロタイプの着想に満ちてるところなんすよ。(読まないけれど、今回他の記事読んでやっぱりそうかって思った*2
 だから、未來さんが、なんでそんなこと聞かれるのか、きょとんとした感じで、さらっと、でも丁寧に答えてるのが、とても頼もしかったです。そんなこと、あなたにとって重要でもなんでもないもんね。

*1:久しぶり、というのは、一人どうしても忘れられない人のことを、これを読んで思い出してしまって、それもあって昨日はふて寝…苦笑

*2:今「公論」を唱う時点ですでにこの危険性があるのかも,なんて思ったり…。雑誌の歴史とまだ折り合いついてないのかな…