9/18 マチネ&ソワレ

 マイ初日でした…。一気に2公演、いやあ重い重い、でもずしんと来るその重さが癖になります、溺れます、たまんないです…。何回言ってるの?って聞かれても困る、ってくらい言ってます……。もう、「ゆきちゃん」と「たまんない」しか言ってないですよ私(苦笑)。
 
 この舞台、近松の現代翻案ものとしては、出色の出来なんじゃないでしょうか!
 
 いろんな感想は有るのですが、どんどん湧いてくるのですが、ともかく今日はこの一言、もうもう、たまんない(涙)
 愚かすぎて可愛すぎて、あほで救いようがなくて、でも、とってもチャーミングでみんなに愛されて…。
 そう、みんなにゆきちゃんは愛されてた。だのにゆきちゃんだけがそれに気づかない、いや認められない…?そして、どんどん追い詰められていく、直前まで無邪気に笑っているのに、逃れようのない一瞬が引き金となる…。パズルが一つ一つはまっていくみたいに、ゆきちゃんの足が、油の鈍色に染まっていく…。

 
 残酷なまでの孤独と希望と絶望と、そして究極のエロスと…。ラストの彼の哀れな孤独と絶望に、心の臓が七転八倒しました。少なくとも裏返って、泣きました…。

 ああこの、おおばかもの〜〜!!(涙)
 
 このお芝居、たくさんの人に見てもらいたいです。この、リアルにゆきちゃんを生き抜いてそして抜け殻となった、モリヤマミライという役者を見て欲しい、最初に思ったのはそれでした。
 最初こそ、未來さんの台詞の背景に一切の音楽がないことに、あ、音楽ホントに無いんだ…と思いましたが、その後はそんなことも忘れてしまった。身体と声の明暗・陰翳、そして表情とで、すべて持って行かれてしまいました。そして、後ろ姿、何て雄弁な背中…。


 他の役者さんもすごいです。ものすごい役者さん揃いですよ。
 いろいろ有るけれど、一つ挙げるとすると、お兄ちゃんがいる未來さん…これはとても新鮮でしたよ!兄貴との微妙な関係、細見さんの迫力有る絶妙のお芝居で、これまた、たまんない場面になってます。そんなツボの数々も、また改めて帰宅後に…。


 とにもかくにも、ゆきちゃん、愛しすぎます(涙)。

変身?

 銀河劇場を出たら、速報をいただいてました!
 え?なに?カフカの『変身』ですって??
 高校生の時に読んで以来なので、ストーリーは殆ど憶えてませんが(苦笑)、いなかったことにされる主人公と、大変おもしろいストーリー展開の印象だけは、ぼんやり憶えています(苦笑)。また読み返そうかな。たぶん、まだ文庫家にあるはず…。
 しかし、このスティーブン・バーコフ、どっかで聞き覚えが…と思ったら「時計じかけのオレンジ」の監督なんですね〜【訂正:何かおかしいと思いながらだったんだけれど、監督はキューブリックでしたね!はあ、何という可哀想な記憶力(苦笑)。桐ちゃん、思い出させてくれてありがとう!】ひゃー、これはシュールだわ!
 でもこれだけだと皆目わかりませんね…(苦笑)。詳細のアップが待たれます!!
 カフカの「変身」 | パルコ劇場